パタロウのブログ

公開 : 2016/11/18 : 2021/02/14

なぜ…どうして…

出典:HAVAHART

10月某日の土曜日。
その日は夜になっても比較的暖かく、気持ちがいい日でした。

「久々に遠出したいなぁ」という衝動に無性にかられ、
すでに時間は21時を回っていましたが、伊豆の方まで走りに行ったろと思いついてしまい、
衝動を抑えられなかった私は、伊東に住む友人宅へ向う事に。
高速を使って早く行ってもいいけど、下道で寄道しながら走るのも楽しそうだ…!

後半は山道を通るつもりなので、防寒具は持っていた方が良さそう!
下は平気でも、上はかなり温度が下がるので、ちょっと暑いかな?くらいの装備を持って行ったほうが無難ですね。

ということでちょっと疲れていたけれど、ワクワクしながら出発!
深夜の道は空いていて気持ちいいぜ!



…ただ、この時…これから直面する苦難を知る由もなく………

出発から友人宅到着までは約4時間くらいと予想。
出発前のコンビニで。

まずは467号線を通って江ノ島方面に向かい、134号線へと合流します。
この道は昼間はすごく混むんです。。深夜は驚くほど快適。めちゃ早ですね。

早くも134へ入り、湘南に到着。途中、ちがさき丸の看板の前で。
ここは日中は釣りをする方で賑わっていますね。

そのまま134号を小田原方面へ。
出発からだいたい1時間半ほどで箱根到着。

昭和8年創建の老舗旅館「萬寿福」の前で一枚。
この旅館泊まったことないけど、見た目すごく好きです。
この辺りは雰囲気のある建物が多くていいですね。

そしてしばらく進み、箱根ターンパイクへ。
走り屋対策のため、夜は封鎖されてて入れません。知ってはいましたが、なんとなく行きたくて…笑
街灯がほぼないので、あたりは真っ暗です。自販機前にでっかい蜘蛛がいてびっくりしたな…

この時点で午後11時くらい。下道でしたが空いていたおかげで疲れはそれほどでもないです。
目的地の伊東までは、海沿いの135号を通っておけばすんなりつくのですが、
峠を愛する男としては、伊豆スカイラインを通らない選択肢はねぇ!!
ターンパイクの代わりに、箱根新道を進みます。

箱根新道はこの時間はトラックばかりなんですね。
なんか高速走っているイメージ強いけど、山も超えるんだなぁ。
どんどんと標高が上がってくのですが、案の定かなり冷えてきました。しかも想像以上に…
やばいな…と思いつつ進みます。。

なんとか箱根新道を抜けて、伊豆スカイラインの熱海入口へ。
しかし寒すぎるぞ。。。
道路脇に止めて、防寒具を着込む。準備はしていきましたが、軽装気味だったので、ちょっと足りなかったか。。
その時に見えてた夜景がすごく綺麗でした。

伊豆スカイラインは冷川を抜けて、そのまま伊東市街地へ向かいます。

時刻は12時を回り、亀石峠到着。冷川までもう少しや!

深夜のスカイラインは、ガラガラで、たまに走り屋らしき車とすれ違うくらい。
しかし楽しい!やっぱり来てよかった。
静まり返った森に野生動物の声が微かに聞こえて、怖いような神聖なような、妙な雰囲気が好きです。

しばらくすると道路脇にお尻がチラリ。鹿さんでした。
このあたりは鹿が多いと聞いていたので気をつけねば、、、
いつもより慎重に運転しないと。。。

最初に鹿を見てから3つ目くらいの左カーブ。
出口の方に視線を向けて走っていると、道路左の木陰から頭だけ覗かせた鹿が。

「やっぱ多いんだな…」と思いつつ鹿を見ると目がバチッとあったかと思うと、
何を思ったか、そのまま道路へ突進してくるではありませんか。。

「このタイミングで飛び出してくるんかい!」っと思った時にはすでに遅し。50cm先に白く照らされた胴体が。。。
メーターは見てなかったですが、感覚的には50kmくらいは出ちゃってたかなぁ。。

その瞬間のことはうろ覚えですが、結果から考えて、右によけようとして反対車線に出たが、避けられず正面衝突。
「ドフッ」っという鈍い音とともに、車体がめちゃくちゃ揺れて、頭真っ白に…
奇跡的に転ばずにすんだようで、そのまま惰性で走り続ける。。

★★★

感じた衝撃から、「これは死んだな…」と、、、、
次に左太ももから下全体に痛みが…
今思うと、その場ですぐ止れば良かったのですが、衝撃で頭真っ白だったので、惰性で進みながら、状況確認。
「ともかくバイクは動いているからよかった」
「右ウインカーが折れてるな。。」
「足は痛いが折れてはいなそう」
「鹿、どうしよう。。。」

。。。

結局衝突から1つカーブを抜けたところで冷静になり、路肩に止めてバイクを降りる。
この時、寒さからか、パニックからかわからないですが、体がブルブル震えていました。

「ともかくまずは鹿を見に行かねば…」
痛い足を引きずり、抜けたカーブを戻る。

恐る恐るカーブを抜けて、ぶつかった箇所へ。
でも、どこを見ても鹿はいませんでした…

結構な衝撃でしたが、生きてたんですね。。ごめんよ鹿さん、、
しかし、足が痛い。。。引きずりながら戻る。次はバイクのダメージを確認や。。。

ラジエターからはボタボタとクーラントが漏れている。
うわ、、、もう動かせない事が確定。。。

今度は前に回って確認。ヘッドライトはなんとか無事みたい。
左からぶつかったが、なぜか右ウインカーが破損。
フロントフェンダーには亀裂が入り、そこに生々しく鹿の毛が挟まっていました。

「うーん、ともかく安全な場所に移動せねば…」
暗闇の中、カーブの先に止めているのは危険すぎる…たまたま車が一台入るくらいの砂利スペースがあったので、そこに移動。

入っていた任意保険の電話番号を探し出し、電話。
チューリッヒのバイク保険で、確かレッカー100kmまでは無料だったはず。
この時深夜1時くらいで、結構な山の上でしたが、運良く電話は繋がりました。
いやーほんと保険入っててよかった。。

レッカー手配終了。場所も場所、時間も時間だし、来るのに1時間ほどかかるとの事でした。
その後、行く予定だった友人にTEL。ほんと心配おかけして申し訳なかった…

やっと冷静になり、静かな山の中で、今後の事を考える。。。
「ラジエターは交換かな。。。」
「なんで無茶な遠出しちゃったんだろう…」
「修理代やばそうだな。。。。」
めくるめく心の声。。。
そして、
「なぜ、、、どうして飛び出してきてしまったんだ。。。」

本当に不思議だったし、どうしても悔しかったので、色々調べてみました。
どうやら二つの説があるみたいです。
①ヘッドライトに照らされると、視界が真っ白になり、恐怖で走り出す。
②目が合うと敵意を持ち突進してくる。

うーん、ただ、youtubeで鹿にぶつかってしまった動画もちらほらあるのですが、
昼間でも突っ込んできてますので、②の説が有望かと。。(みたい方は「deer crash」で検索)

しかも9月から11月は繁殖期だそうで、よく道路を横断するのだとか。。。
だとすると納得かも。
さらに、レッカーの運転手さんに聞いた話では、伊豆スカイライン付近の鹿ハンターが減ってしまっているらしく、
鹿の数自体も増えてしまっているとの事。
よって9月-11月のスカイラインはマジで気をつけましょう。。。

そんな感じで呆然としていると、そこに一台の車が、、、
「どうしたの?大丈夫??」
なんと気さくな兄貴風の方が、心配して声をかけてくれました(汗)

しばらく話していたのですが、その方もバイクが好きで、スピードスターに乗っているのだそう。
「これはバイク乗りとしては堪らない状況だと思って、声かけちゃったよ」
なんとお優しい方。。。あの時には本当にありがとうございました。
今思うと連絡先くらい聞いておけばよかったな。。。

破損したラジエーター。この時、パニックからまだ抜け出せていなかったせいか、全然ピントが合ってない。。笑。

ウインカーもこんな感じ。。。ヘッドライトも少しずれてますね。。

そんなこんなで、レッカー到着。時間は2時を回っていました。。こんな時間にマジすいません。。。

手際よく乗せられるモンスターさん。
なんか以前べスパでもこんな絵見たことある。。。

レッカー以外で使える保険内容

これでバイクはOK。。次は俺を運ばないと。。どうしよう。。
レッカー100km無料の他に、いくつか保険がついています。
・帰宅費用全額補償
・その日に帰れない場合は、宿泊費1泊分無料

などなど。

お、すげーこんなに色々ついてるんだ。。。と思いきや上手く使えない。。。

まだ電車が動いていなかったので、ビジホにでも泊まって明日ゆっくり帰ろうかと考えましたが、
土曜夜のためか、どこも満室。。。。
結局5時ごろ動き出す始発を待って帰ることに…

また、帰りの交通費は無料とのことですが、
最も合理的と判断される手段しかダメとのことで、原則、電車・バスのみだそうです。
タクシーで帰れたら最高でしたが、さすがに聞けなかったな。。笑

結局レッカーしてくれた車に乗せていただき、
そのまま最寄りの駅(といってもかなり離れていましたが、、)まで送ってもらう事に。
これも原則レッカー車には乗ることはできないそうなのですが、状況が状況なため、特別に乗せてもらえるよう調整してもらえました。

朝の4時。JR三島駅にて。。。
出発当初はまさか電車で帰る事になるなんて夢にも思っておらず。。
そして眠い、、、眠すぎる、、、足痛い。。。

そして次は修理代がいくらになるか。。これからも恐怖体験は続くのだった。。。

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6 件のコメント “なぜ…どうして…”

  1. 通りすがり より:

    雨と霧で貸切状態の平日日中の伊豆スカイライン走っていたら、前方をトコトコ鹿が横断しました。元々バイクで伊豆スカは狂ったほどに走っていたときに何度も鹿の死体を見ているので、ぶつかる機会が多いんだと認識はありましたが、実際に目の前を横断すると怖いものがあります。霧で視界も悪く減速して走っていたため、ぶつかることもなく済みましたが、あそこでぶつかっていたら、車へのダメージ高かっただろうなと。ましてやこっちはコペン。。元々剛性なんてないし。。一番怖かったのは、横断したポイントを通過するとき。群れだったらどんどん飛び出して来るだろうし…。幸い単独鹿でしたが。。夜に限らず日中も気をつけないとですね。

    • Avatar photo パタロウ より:

      なんだかどんどん鹿は増えているみたいですね。。。
      無事で何よりでした><
      繁殖期は特に気をつけたいですね。。

  2. 風のささやき より:

    こんにちは。
    私も殆ど同じことを経験しました。様々なことが頭の中で駆け巡ります。(._.)

    • Avatar photo パタロウ より:

      こんばんわ。
      そうですよね、、、なかなか危ない体験でしたので、今後は深夜の伊豆スカは控えたいと思います。

  3. 藤原 吉章 より:

    大変でしたね〜・・・・お察しします。 でもお身体のダメージがそんなでもなくて良かったですね。 821が治ることを祈ってます。元気出してください^^

    • Avatar photo パタロウ より:

      コメントありがとうございます!;;
      まさかまさかの展開でした。。こんなことってあるもんですね。。

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